接種から1年9カ月経っても発作が…新型コロナワクチンの後遺症で『体位性頻脈症候群』30代女性の苦しみ
新型コロナワクチン接種は一昨年1月に優先接種が始まり、今年、高齢者や医療従事者などを対象に6回目の接種が行われていますが、その中で、増えているのがコロナワクチンによると見られる後遺症です。
24日、富山市の女性も加入する「新型コロナワクチン後遺症患者の会」が東京で会見を開き新型コロナウイルスワクチンの健康被害について語りました。
*新型コロナワクチン後遺症患者の会
「この体調不良は決して一時的なものではなく、接種から1年以上経っても苦しみ続けている仲間が今なお大勢いることを無くしていただきたい」
会見では新型コロナワクチンの接種後の健康被害の現状はもとより、特に健康被害救済制度があるものの、多くの申請に対して救済が進んでいないことへの不満が述べられていました。
現状は、どのようになっているのか。
この会に加入し、現在もワクチン後遺症に苦しむ富山市の女性に話を聞きました。
一昨年11月に2回目の新型コロナワクチンを接種した富山市在住の30代の女性です。
接種の翌日から2日ほど38度以上の発熱が続きました。
3日目に熱が下がったため、職場に出社したときに体に異変が現れました。
*ワクチン後遺症に苦しむ女性
「20分ほど歩いた後に、急に心臓がドキドキして、意識が失いそうになって横になった。息苦しさと動悸と吐き気、頭痛、めまい、ふわふわする感じ」
ワクチンを接種する前は、持病もなく健康だった女性が受診したクリニックで診断された病名は…。
*ワクチン後遺症に苦しむ女性
「体位性頻脈症候群と診断された」
この病気は、コロナにり患すると後遺症として現れる症状で、女性は9カ月にわたり治療を受け、症状は快方に向かったものの1年9カ月経った現在でもたまに発作が出ると言います。
*ワクチン後遺症に苦しむ女性
「たまに発生的にあるが、ほぼ普通に戻っている」
国の救済制度では接種後に副反応が疑われる症状が出た場合、本人や家族などが市町村に申請し、一定の因果関係が認められれば、医療費の自己負担分や月額最大で3万7000円の医療手当などが支払われることになっています。
認定を行うのは「疾病・障害認定審査会」と呼ばれる厚生労働省の専門家の審査会で、医師や感染症の専門家などがカルテの確認なども行い、因果関係をより詳しく判断します。
県内では、21年度に20件、22年度に23件、今年度はすでに12件が申請され55件に上っています。
このうち22件が認定され3件が否認とされましたが、半数以上の30件が未着手となっています。
女性は去年4月に申請しましたが、まだ審査が行われているかも知らされていません。
全国の救済制度の審査の数が膨大となっていて、対応しきれない状況にあると不安を訴えています。
富山テレビ放送